2025年05月08日
2025年4月17日(木)?4月18日(金)、キルギスのビシュケクにて開催された62nd International Scientific-Practical Conference(ISPC)において帝京大学福岡医療技術学部診療放射線学科助教 関川祐矢が英語セッション1位と総合2位の賞を、同学部医療技術学科臨床工学コース助教 輪内敬三が英語セッション2位の賞を受賞しました。
ISPCは、キルギスのKyrgyz State Medical Academyが主催する国際学術会議の医学?医療科学を専門とした学会で、今年はビシュケクでハイブリッド開催されました。
関川助教は英語セッションで「Development of myocardial perfusion imaging from coronary angiography for clinical practice」という研究タイトルで発表を行いました。この研究では、冠動脈造影画像から画像処理を施し、核医学分野で用いられるパトラックプロット解析を適応し、心筋血流画像を作成することに成功しました。画像処理では、心電図同期不良に対しても対応できる手法が加えられました。さらに、正常患者群と虚血性心疾患のある患者群に分けて統計解析を行い、心筋血流評価の有用性を示しました。この研究により、虚血性心疾患患者さんへのインターベンション手技のリスク予測を手技中に行うことが可能になります。この研究が評価され、12領域の総合セッションで2位の賞を受賞しました。
輪内助教は「Difference in Circuit Pressure Drop in Small Dogs Under Different Cannulation and Flow Conditions Using a Simulated Cardiopulmonary Bypass System」という研究タイトルで発表を行いました。小型犬心臓手術で用いていたカニューレ(血液を送る管)の販売終了に伴い、代替手段が求められている中で、小型犬を模した体外循環模擬回路で、14G透析用カテーテル(3種類)と従来カニューレを比較し、臨床的な血流量から14Gカテーテルでも十分代用可能であること、さらに、側孔付きカテーテルが手術中のリスクを軽減できることを示しました。この研究成果は、獣医心臓手術の進歩に大きく貢献することが期待されます。
関川助教、輪内助教のこれら研究内容と英語でのプレゼンテーションが高く評価され、今回の受賞に至りました。今後の活躍が期待されます。